ヒストリカルボラティリティを利用したBOトレード
ヒストリカルボラティリティ(HV)とは?
ボラティリティとは価格変動の激しさを表すパラメータとなります。ボラティリティは自己相関と非対称性があることが知られている。
※自己相関とはボラティティが高い日の翌日はボラティリティが高くなる傾向がある
※非対称性とは「価格が上昇した日の翌日より、下落した翌日の方がボラティティが高くなる」というように価格の上下でボラティリティが異なる状態を指す
HVをエクセルで算出する方法と標準偏差
- HVの計算は過去の価格と現在の価格を比較する
- 標準偏差を用いて±σ、±2σを算出する
HVとは過去の価格と現在の価格を比較することから始まります。
バイナリーオプションのトレードに対して前日比のボラティリティでは時間尺が合わないので、今回は5分間隔の価格に対してヒストリカルボラティリティを出します。
5分足のHVをエクセルで計算する
前回作った5分足データを利用しますので5分足のデータの出し方についてはこちらを参照エクセルを使ったテクニカル分析(1)
今回利用するデータは2015年のドル円
前回と同じように5分足のデータにします
Sheet1 |
このような形になったと思います。
計算を簡単にするために5分足を「07:00の始値から07:05の始値」として作成していきます。
※07:05:00の始値 = 7:04:59の最終値としていることになる
※始値(BID)以外の価格をすべて削除しています
この表のB,C,D列をすべてコピーしてsheet2に張付けます。
※Shift + Ctrl + ↓で一気に選択できます
Sheet2 |
5分前比を計算するためにD列を使います。
D1に今後分かりやすいように「5分前比」を記入して、D3に「=C3/C2」を入力する
D3枠の右下にマウスカーソルを持っていくと「+」マークが現れます。
これをダブルクリックでオートフィルすれば一気に最終行まで計算できます。
こんな感じになったでしょうか?
標準偏差をエクセルで計算する
標準偏差を出す際に必要となるのが時間軸をどの程度にするかという点です。通常日足データのHVは250日を使いますが、これは1年間のデータを使ってヒストリカルボラティリティを出すという事です。
※1年の土日を抜いた日数が大体250日(=365×(5/7))
さらにヒストリカルボラティリティを使って予測するわけですから、このあたりも考慮に入れる必要があります。
そこで今回は、24時間を1つのサイクルとして12回(60分を5分で割った数)×24時間 = 288を使います。
D290に「=STDEVP(D3:D290)*SQRT(288)」を入力します。
ここもオートフィルを使って一番下まで入力します。
マスがずれている場合は適宜修正してください。
σ=STDEVP(D3:D290)*SQRT(288)とすると標準偏差から
- σの範囲内に収まる確率は68.3%
- ±2σの範囲内に収まる確率は95.4%
これはあくまで為替の動きが正規分布となる場合かつ、過去のデータに関しての計算となります。
しかし、これを(現在+1)に対して利用するとどうなるでしょうか?
ただし、HVそのものは「上下を予測するものではない」という事ははっきりと認識しておかなければならない。
今回はそれをあえて利用してトレードした場合を検証しています。
HVを利用したバイナリーオプショントレードの成績
HVの低さが歴史的なレベルとなった2015年のドル円でトレードした場合で検証してみます。トレードルール
- 過去288回分の5分足からHVを算出する
- 2σ、-2σを上回る状態だった場合に10分後のエンドを逆張りで購入する
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