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気になったニュース(備忘録)

気になったニュース

2016/9/27
円相場を巡る為替相場の需給面でいえば、昨年から円高材料となっている日本の貿易黒字の再拡大がピークアウトしてきた。

財務省が21日発表した8月の貿易統計によると、ネットの収支は-187億円の赤字となっている。円高や世界減速により、輸出額が前年比-9.6%に落ち込んだことが大きい。輸入も-17.3%とマイナス傾向が続いているが、原油下げ渋りや国内での景気対策などを受けた建設需要などを受けて、4月の-23.3%や7月の-24.7%で底入れ兆候が見られつつある。

日本の貿易収支は2015年1月の-1兆1604億円という大幅赤字で収支の悪化に歯止めが掛かり、その後は原油安による輸入減少などで黒字が再拡大してきた。そこから約1年のタイムラグを経て、今年1月から円高・ドル安が加速されている。一方で足元では原油安の一服のほか、輸出停滞などを受けて、今年4月の+8206億円をピークに黒字増加が一段落となっている。

先行き慣性的な円高・ドルのオーバーシュート余力は残されているが、来月10月で黒字ピークから半年の期間が経過する。経済理論のマサチューセッツ・アベニュー・モデルでは、経常収支と為替相場は1年から1年半程度のタイムラグで相互影響すると定義されており、来春に向けた円の天井圏(ドルの底値圏)形成と円高局面の当座のピーク接近が注視されつつある。 


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